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ひき算の誤答パターン集

最終更新: 2026年9月27日|執筆・運営: 丹羽拓馬

➖ 「13−8=2」「61−28=47」「1000−357=753」——ひき算の誤答には、はっきりした型があります。このページでは、ひき算でよく見られる誤答を、どこで・なぜ起きるかで6つに整理し、家庭での直し方をまとめました。くり下がり・筆算・0が並ぶ計算の図解と、例題もあります。

ひき算の学年別ステップ

学年学ぶ内容誤答が出やすいところ
1年生 前半10までのひき算(のこり・ちがい)「ちがい」をひき算と気づかない
1年生 後半くり下がりのひき算(13−8など)10から引いたあと、残りを足し忘れる
2年生2けたの筆算(くり下がりあり)十の位を1減らし忘れる
3年生3けた・4けたの筆算、0が並ぶひき算途中の0の処理

ひき算は、たし算と違って順番を入れかえられず、くり下がりの手順も長くなります。そのぶん、誤答にははっきりした「型」があります。このページでは、ひき算でよく見られる誤答を、どこで・なぜ起きるかで整理しました。誤答の型がわかれば、戻る場所が決まります。

誤答パターン早見表

誤答の例型戻る場所
13−8=2残りの足し忘れ減加法の手順
61−28=47大きい方から引くくり下がりの意味
61−28=43十の位の減らし忘れかりた印を書く
1000−357=753途中の0を10にする0が並ぶ筆算
「ちがいは?」で 8+5演算の選びまちがいちがいの場面
「はじめは?」で 15+7言葉につられるテープ図

それぞれの詳しい説明と直し方は、下の「誤答パターン集」にまとめています。まずは各単元の考え方から見ていきます。

ひき算には2つの場面がある(1年生)

赤 8こ 青 5こ ペアになれない3こ=ちがい 8 − 5 = 3
図:「ちがいはいくつ」は、1こずつペアを作って、あまった分を数える場面。ひき算だと気づきにくいので、並べて見せる

「のこり」はイメージしやすい一方で、「ちがい」の場面をひき算だと理解するのは難しく、文章題の誤答の原因になりやすいところです。おはじきを2列に並べて1こずつペアを作り、「ペアになれなかった分がちがい」と見せると納得しやすくなります。

くり下がりは「減加法」で(1年生)

13−8のようなくり下がりのひき算は、「10から引いて、残りを足す」(減加法)が基本です。

例:13−8の解き方

①13を10と3に分ける → ②10−8=2(10から引く)→ ③2+3=5(残りを足す)

減加法で13−8を解く手順の図 13を10と3に分け、10から8を引いて2を求め、残しておいた3を足して5を求める流れを示しています。 13 − 8 = ? 10 3 ここから引く あとで足しもどす 10 − 8 = 2 → 2 + 3 = 5 「10から引いて、のこりを足しもどす」——これが減加法
図:13−8を減加法で解く流れ。13を10と3に分け、引き算はいつも「10から」行います。丸と同じ色の式に進みます。

土台は2つあります。1つは「10からのひき算」(10−8=2など)に迷わず答えられること。ここに時間がかかると減加法全体が崩れやすいので、まず10−□だけを練習します。もう1つは、13を10と3に分ける数の分解。たし算のさくらんぼ計算(たし算の教え方)と同じ土台です。

13個のブロックを10と3に分けて置き、10のかたまりから8個取ってみせると、「3から8は引けない→10から引く」という流れが目で見てわかります。なお、「8を3と5に分けて、13−3=10、10−5=5」とする方法(減々法)もあります。どちらか1つの方法に絞って身につけるのがおすすめです。

筆算のくり下がり(2年生)

十の位 一の位 4 5 1 2 − 1 7 3 5 ① 一の位 2−7 は引けない 十の位から1かりる: 5を消して4と書き、一の位は12 12−7=5 ② 十の位 書き直した4から 4−1=3
図:52−17の筆算。かりたら、十の位の数を消して書き直す。この「書く手間」を省くと、十の位を減らし忘れる

筆算の誤答を防ぐポイントは、かりた印を書くことです。十の位の数字を斜線で消して、1減らした数を上に書く——この作業を頭の中で済ませようとすると、十の位を減らし忘れやすくなります。

0が並ぶひき算(3年生)

千百 十一 0 9 9 10 1 0 0 0 − 357 643 途中の0は「10」ではなく「9」になる 999から引く工夫 999 − 357 = 642 642 + 1 = 643 999からは、どの位も くり下がりなしで引ける
図:1000−357。左は筆算で、千の位から順にかりてくる。右は「999から引いて1足す」工夫。どちらも答えは643

1000−357のように0が並ぶと、くり下がりが千の位まで連鎖します。手順を声に出して確かめながら練習するのに加えて、「999から引けば、かりなくていい」という工夫も紹介できます。1000円を出して357円の買い物をしたときのお釣りと同じ計算なので、買い物ごっこで練習するのも一つの方法です。

誤答パターン集:6つの型と、家庭での直し方

誤答は「不注意」でまとめず、型として見ると直し方が決まります。お子さんの答えがどれに近いかを確かめてみてください。

誤答例113−8=2

何が起きたか:10−8=2 まで計算したところで止まり、13を分けたときの「3」を足し忘れています。減加法の手順の後半が抜けている状態です。

家庭での直し方:さくらんぼを書くときに、分けた3に○をつけて「あとで足す」と印をつけます。ブロックで、10のかたまりから8個取ったあと、横に残っている3個も一緒に数えさせます。

誤答例261−28=47

何が起きたか:一の位で 1−8 が引けないので、代わりに 8−1=7 と、大きい方から小さい方を引いています。「上から下を引く」という向きが崩れています。

家庭での直し方:一の位だけを取り出して「1こから8こは取れる?」と具体物で聞きます。取れないから十の位からかりる、という理由を先に確かめてから筆算に戻ります。正しくは11−8=3、5−2=3で33です。

誤答例361−28=43

何が起きたか:一の位は 11−8=3 と正しくかりていますが、十の位の6を5に書き直していないため、6−2=4 になっています。

家庭での直し方:かりたら必ず十の位の数を斜線で消して書き直す、を手順にします。書き直した数を指さしてから十の位を計算する、と決めておくと減らし忘れに気づけます。

誤答例41000−357=753

何が起きたか:千の位からかりたとき、百の位と十の位の0を「10」にしてしまい、10−3=7、10−5=5 と計算しています。途中の位は、10になったあとさらに下の位に1を貸すので「9」になります。

家庭での直し方:0が並ぶ位には、上に「9」と書く手順を決めます。答えの見当(1000−350なら650くらい)を先に立てると、753の不自然さに自分で気づけます。999から引く工夫で答え合わせをするのも一つの方法です。

誤答例5「赤8こと青5こ、ちがいは?」→ 8+5=13

何が起きたか:数が2つ出てきたので、場面を考えずに足しています。「ちがい」がひき算になることが、まだつながっていません。

家庭での直し方:おはじきを2列に並べて1こずつペアを作り、ペアになれない分を数えます。式は 8−5=3。「ちがい」の問題は、並べる→ペアを作る→あまりを数える、の順で見る習慣をつけます。

誤答例6「7こもらったら15こになった。はじめは?」→ 15+7=22

何が起きたか:「もらった」「ぜんぶで」という増える言葉につられて、たし算を選んでいます。はじめの数を求めるので、実際はひき算です。

家庭での直し方:テープ図をかいて、全体が15、もらった分が7、はじめが□と書き込みます。□は全体から7を取った残りなので、15−7=8。キーワードではなく図で式を決めます(文章題の解き方)。

身につけたい習慣:たし算で検算する

ひき算は、「答え+引いた数=もとの数」で自分で確かめられます。

例:52−17=35 → 検算:35+17=52 ✓

上の誤答のうち、2〜4つめはこの検算で見つけられます。「ひき算はたし算の逆」という関係は、この先の「わり算はかけ算の逆」にもつながる見方です。

暗算の工夫(3年生〜)

「同じ数を足しても差は変わらない」は、数直線で2つの数が同じだけ右に動いても、あいだの長さは変わらない、というイメージと一緒に見せるとわかりやすくなります。

家庭でためす例題

  1. 10−7
    答えと考え方

    3。10のわくに7こ並べると、空きが3つ。

  2. 13−8
    答えと考え方

    5。13を10と3に分けて、10−8=2、2+3=5。

  3. 15−9
    答えと考え方

    6。15を10と5に分けて、10−9=1、1+5=6。

  4. 52−17(筆算)
    答えと考え方

    35。一の位 2−7 は引けないので十の位からかりて 12−7=5、十の位は 5を4に書き直して 4−1=3。検算 35+17=52。

  5. 83−48(暗算)
    答えと考え方

    35。両方に2を足して 85−50=35。検算 35+48=83。

  6. 1000−357
    答えと考え方

    643。千の位から順にかりて、10−7=3、9−5=4、9−3=6。999−357=642、642+1=643 でも確かめられる。

  7. 赤いおはじきが9こ、青いおはじきが4こ。ちがいはいくつ?
    答えと考え方

    5こ。1こずつペアを作ると、ペアになれない赤が5こ。式 9−4=5。

  8. あめを7こもらったので、ぜんぶで15こになりました。はじめに何こ持っていましたか。
    答えと考え方

    8こ。全体15から、もらった7を取った残りがはじめの数。式 15−7=8。

家庭でできる練習メニュー

見られた誤答メニュー(1日5分ほど)
13−8=2 型10−□の練習+さくらんぼの「残り」に○をつけて解く
61−28=47 型一の位だけを具体物で「取れる?」と確かめる
61−28=43 型かりた印を書く練習。1日3問を丁寧に+検算
1000−357=753 型0が並ぶ位に「9」を書く手順+お釣りごっこ
ちがい・はじめの数おはじきを並べる/テープ図をかいてから式
🏠 買い物のレジ前は、ひき算の練習台

支払いの場面は、ひき算がそのまま出てきます。まずは「1000円出すとおつりはいくら?」から。答え合わせはレジがしてくれるので、親が丸をつける必要もありません。

慣れてきたら「いくら出すと、おつりの小銭が少なくなる?」に進みます。たとえば会計が950円のとき、1000円だけ出すとおつりは50円玉1枚。1000円札と50円玉を出す(1050円)とおつりは100円玉1枚で、細かいお金が大きいお金にまとまります。

もう少し大きい数だと差がはっきりします。会計1,230円で2,000円を出すと、おつり770円は500円1枚・100円2枚・50円1枚・10円2枚の6枚。10円玉を3枚足して2,030円を出すと、おつり800円は500円1枚・100円3枚の4枚です。出した3枚と合わせて、財布の小銭は5枚少なくなります。

これは「ひき算を逆から考える」練習です。答えを先に決めて、そうなる出し方を探す——中学以降の逆算につながる考え方でもあります。

にじゅうまる。家庭実践メモ

幼稚園のころから、買い物中に「1000円出すとお釣りはいくら?」と聞くようにしていました。慣れてきてからは「950円のときに1050円出したらお釣りはいくら?」「小銭を少なくするにはどうしたらいい?」まで広げています。

✏️ くり下がりのひき算を、その場で採点しながら解く

1年生はくり下がり、2年生は2けたの筆算、3年生は3けた・4けたの筆算を含む問題が出ます。どの型の誤答が出るかを確かめるのに使えます。

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📚 参考資料と、家庭での使い方

確認日: 2026年9月27日。学習指導要領では、第1学年で1位数どうしの加法とその逆の減法(くり下がりのあるひき算を含む)を、第2・3学年で2位数・3位数・4位数の加法と減法の筆算を扱います。「ちがいはいくつ」のような比べる場面も、第1学年のひき算の場面として扱われています。家庭では、誤答が出たときに「どの学年の内容に戻ればよいか」を決める手がかりとして使えます。誤答の型の整理と直し方は、にじゅうまる。運営者による整理です。

まとめ

よくある質問

Q1. くり下がりのひき算はどう教えればいいですか?

「10から引いて、残りを足す」減加法が基本です。13−8なら、13を10と3に分けて、10−8=2、2+3=5。前提として10−□に迷わず答えられるかを先に確かめておくと進めやすくなります。

Q2. 13−8を「2」と答えてしまいます。

10−8=2まで計算して、分けた3を足し忘れている型です。さくらんぼで分けた3に○をつけて「あとで足す」と印をつけると、足し忘れに気づきやすくなります。

Q3. 1000−357のような計算で間違えます。

途中の0を「10」にしてしまう誤答がよく見られます。0が並ぶ位は、かりたあとさらに下の位に貸すので「9」になります。999−357=642に1を足す工夫で確かめる方法もあります。

Q4. ひき算の検算はどうすればいいですか?

「答え+引いた数=もとの数」になるかを確かめます。52−17=35なら、35+17=52。十の位の減らし忘れなどは、この検算で見つけられます。

Q5. くり下がりで指を使っています。やめさせるべき?

無理にやめさせる必要はありません。10−□の練習と数の分解の遊びを増やすと、指を使わずに済む場面が増えていきます。

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学年を選んで、その場で採点しながら練習できます

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執筆・運営:丹羽拓馬
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