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小学1年生の算数:家庭チェックリスト

最終更新: 2026年9月27日|執筆・運営: 丹羽拓馬

1️⃣ 1年生の算数は「数はいくつといくつ」の土台を作る1年です。前半はゆっくり進みますが、2学期の「くり上がり・くり下がり」で最初の山が来ます。このページでは、家庭で確かめるための学期ごとのチェックリストを中心に、つまずきサインと戻る場所、修了チェック問題をまとめました。

この学年の役割
「数はいくつといくつ」の感覚をつくる

算数という教科に出会う1年です。計算の速さより、「数はいくつといくつでできている」という感覚を作ることが、この学年の役割です。ここが土台になり、2学期のくり上がり・くり下がりにつながります。このページは、家庭で確かめるためのチェックリストを中心にまとめています。

1年生の1年間(学期ごとの見取り図)

1年生の1年間 1学期 10までの数 いくつといくつ 10までのたし算・ひき算 2学期 20までの数 くり上がりのたし算 くり下がりのひき算 かたち ▲ この学年の山 3学期 100までの数 時計(何時何分) たし算・ひき算のまとめ
図:1年生の1年間。学期の区切りや単元の順番は、教科書・学校によって異なります。山は2学期のくり上がり・くり下がり。1学期の「いくつといくつ」がその土台になる

1学期は学校に慣れる時期でもあり、内容はゆるやかです。2学期のくり上がり・くり下がりで、初めて「わからない」を経験する子が出てきます。1学期のうちに「いくつといくつ」を遊びの中で確かめておくと、2学期に入りやすくなります。

学期ごとの家庭チェックリスト

宿題を横で見たときや、お風呂・車の中の会話で、次の項目を確かめてみてください。「まだ難しい」が付いた行が、いま取り組む場所です。

学期ごとの家庭チェックできる少し迷うまだ難しい
【1学期】10までの数を、数えずにおはじきを見て言える(5こ・7こなど)
【1学期】「7は3と□」のような、いくつといくつが言える
【1学期】「10は4と□」を、順番でなくバラバラに聞かれても言える
【2学期】8+5を「8はあと2で10」から説明できる
【2学期】13−8を「10から8を引いて、3と合わせる」で説明できる
【2学期】「前から3番目」と「前から3人」の違いがわかる
【3学期】時計の「何時」「何時半」が読める
【3学期】くり上がり・くり下がりを、ランダムに出されても少し考えれば答えられる

「少し迷う」「まだ難しい」が付いたら、下の対応表で戻る場所を確かめます。全部に○を付ける必要はありません。上から順に、ひとつずつで十分です。

土台:10の合成分解を9通りで確かめる

くり上がりも、くり下がりも、さくらんぼ計算も、この9通りから作られます。

10の合成分解の全パターンを示した表 10は1と9、2と8というように9通りの組み合わせでできていることを一覧で示しています。 10になる組み合わせは、この9通りだけ 1 と 9 2 と 8 3 と 7 4 と 6 5 と 5 6 と 4 7 と 3 8 と 2 9 と 1 「10は7と?」に2秒で答えられたら合格
図:10の合成分解は全部で9通り。くり上がり・くり下がりは、この9通りが即答できるかで決まります。

順番に言えるかではなく、バラバラに聞いて答えられるかを見てください。「10は3と?」「10は8と?」と順不同で3つほど聞くだけで確かめられます。詰まる組み合わせがあれば、そこだけおはじきやブロックで作ってみます。表の右側を手で隠して聞けば、印刷せずにそのまま9問のドリルになります。

くり上がり・くり下がりの教え方は、たし算の教え方(10の分解を図で)とひき算の誤答パターン集で、図と一緒に詳しく書いています。

見落としやすい:「3番目」と「3人」

← 前 前から 3番目 前から 3人 1人だけ 3人ぜんぶ
図:「前から3番目」(順番を表す数)と「前から3人」(いくつあるかを表す数)。同じ3でも、指しているものがちがう

数には「いくつあるか」(集合数)と「何番目か」(順序数)の2つの使い方があります。列に並ぶ場面、かけっこの順位、階段の段など、生活の中で「何番目?」「何人?」を言い分けてみてください。

つまずきサインと、戻る場所

サイン考えられること家庭での対応
7+5などで長く指を折っている10の合成分解がまだ10づくり遊びを1日3分
「3番目」と「3つ」を混同する順序数と集合数がまだ分かれていない列に並ぶ場面で言い分ける
ひき算の文章題だけ嫌がる「ちがい」の場面がまだおはじき2列でペア比べ
時計の長いはりと短いはりを逆に読むはりの役割がまだ「短いはり=何時」を先に読む手順
数字の鏡文字(左右反転)低学年ではよくあること焦らず丁寧に書く練習だけ

1年生修了チェック問題

春休みなど、学年の終わりに確かめたい問題です。答えは折りたたんであります。

  1. 10は6と□
    答えと考え方

    4。10のわくに6こ並べると、空きが4つ。

  2. 9+6
    答えと考え方

    15。9はあと1で10。6を1と5に分けて、10+5=15。

  3. 14−9
    答えと考え方

    5。14を10と4に分けて、10−9=1、1+4=5。

  4. はとが12わいます。5わとんでいきました。のこりは何わ?
    答えと考え方

    7わ。12を10と2に分けて、10−5=5、5+2=7。

  5. 赤いおはじきが7こ、青いおはじきが4こ。どちらが何こ多い?
    答えと考え方

    赤が3こ多い。1こずつペアを作ると赤が3こあまる。式 7−4=3。

  6. 短いはりが7と8のあいだ、長いはりが6をさしています。何時何分?
    答えと考え方

    7時30分(7時半)。短いはりは「7をすぎた」ので7時、長いはりの6は30分。

よくある誤答例と、家庭での直し方

誤答例112−9=7

何が起きたか:一の位の2から9が引けないので、9−2=7と、大きい方から小さい方を引いています。

家庭での直し方:12を10と2に分けて、「10から9を引くと1、残しておいた2と合わせて3」と、減加法の手順を声に出します。おはじき12こから9こ取ってみると、3こ残ることが目で確かめられます。

誤答例2「前から3番目の人に○をつけましょう」で、3人に○

何が起きたか:「3番目」を「3人」と読んでいます。順番を表す数と、いくつあるかを表す数が、まだ分かれていません。

家庭での直し方:上の図のように、2つの列をかいて比べます。生活の中でも「何番目?」「何人?」を言い分けると、ちがいに気づきやすくなります。

誤答例3短いはりが3、長いはりが12 → 「12時15分」

何が起きたか:長いはりと短いはりの役割を逆にして読んでいます。

家庭での直し方:「まず短いはりを見て何時、次に長いはりを見て何分」と、読む順番を決めます。家に針のある時計を置いて、1日1回「いま何時?」と聞くのも一つの方法です。正しくは3時。

誤答例4「赤7こ、青4こ。ちがいは?」→ 7+4=11

何が起きたか:数が2つ出てきたので足しています。「ちがい」がひき算になることが、まだつながっていません。

家庭での直し方:おはじきを2列に並べ、1こずつペアを作って、ペアになれない分を数えます。式は 7−4=3。

🏠 時計は「あと何分?」の会話から

1年生で習う時計は、教科書より生活の中のほうが練習の機会があります。「何時に出るから、あと何分?」「あと何分でごはん?」と、家の時計を見ながら聞くだけで、時計を読む場面が1日に何回も作れます。

最初は「何時」「何時半」だけで十分です。長いはりが12なら「ちょうど」、6なら「半」——この2つが言えれば、1年生の時計の入り口は越えています。

にじゅうまる。家庭実践メモ

幼稚園のころから、会話の中で計算を出すようにしていました。時間はとくに使いやすく、「あと何分でできる?」「あと何時間でできる?」と、日常の場面でそのまま聞いていました。

家庭学習の進め方(1日5〜10分)

1年生の家庭学習は、量よりも毎日机に向かう習慣づくりが中心です。おやつの後に5分、ドリルを1回——と時間を決めておくと続けやすくなります。親は隣に座り、できたら「昨日より速いね」と変化を言葉にします。丸つけは自動採点に任せれば、親子の時間を褒めることに使えます。

学校でさくらんぼ計算の書き方などが指定されている場合は、家庭でも同じ方法にそろえます。教科書とノートを月に1度ながめると、進み方もやり方もわかります。

✏️ 1年生のドリルで、その場で確かめる

10までのたし算・ひき算から、くり上がり・くり下がりまで。チェックリストで「少し迷う」が付いた単元を、採点しながら確かめられます。

1年生のドリルを開く →
📚 参考資料と、家庭での使い方

確認日: 2026年9月27日。学習指導要領では、第1学年で「1つの数をほかの数の和や差としてみるなど、ほかの数と関係付けてみること」や、「1位数と1位数との加法及びその逆の減法の計算が確実にできること」、時刻を読むことなどが示されています。このページのチェックリストは、この内容を家庭で確かめやすい形に分けたものです。チェック項目・誤答例・図は、にじゅうまる。運営者による整理です。

まとめ

よくある質問

Q1. 1年生の算数で、特に大切な単元は?

2学期のくり上がり・くり下がりです。その土台となる「10の合成分解」(10は7と3、など)を1学期から遊びの中で確かめておくと、2学期に入りやすくなります。

Q2. 家庭では何を確かめればいいですか?

学期ごとのチェックリストを使う方法があります。1学期は「いくつといくつ」、2学期はくり上がり・くり下がりを説明できるか、3学期は時計とランダムな計算。「まだ難しい」が付いた項目から、1つずつ取り組みます。

Q3. 入学時点でどこまでできていればいい?

10まで数えられて、数字が読めれば十分です。たし算の先取りは必須ではありません。授業はゼロから積み上げてくれます。

Q4. 宿題の計算カードを嫌がります。

毎回全部ではなく「今日は3枚だけ」と量を下げ、タイムを計ってゲームにすると取り組みやすくなることがあります。

Q5. 2年生に向けて、春休みに何をすればいいですか?

くり上がりの36問とくり下がりの36問を、ランダムに出されても答えられるかを確かめておくのがおすすめです。ここが安定していると、2年生の筆算に入りやすくなります。

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執筆・運営:丹羽拓馬
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