6️⃣ 6年生は、小学校の総まとめと、中学数学の入り口が重なる1年です。文字を使った式・比・比例は、中学の方程式と関数につながっています。このページでは、そのつながりを図で見ながら、分数の計算や比の考え方、卒業前に確かめたい「中学への持ち物リスト」をまとめました。
6年生で扱う文字を使った式・比・比例は、中学の方程式と関数の入り口です。役割は、新しいことを増やすより、小学校で使ってきた□や言葉の書き方が、中学のxやyにつながっていると知ることと、計算の穴を中学に持ちこまないことです。
- 文字を使った式
- 分数の×÷
- 比
- 比例と反比例
6年生の1年間(学期ごとの見取り図)
なお、平成29年告示の学習指導要領では、速さは第5学年で扱う単元になっています。6年生で速さに迷う場合は、5年生の単位量あたり(5年生の家庭ガイド)に戻って確かめます。
□がxに、「ともなって変わる」がy=axに
| 小学校での言い方 | 中学での言い方 |
|---|---|
| □にあてはまる数を求める | xを求める(方程式) |
| 2つの数の比が等しい | 比例式・比の値 |
| ともなって変わる2つの量 | 関数(y=ax) |
| もとにする量を1とみる | 割合・比の基準 |
いま□で書いているところが、中学ではxになるだけ——このつながりを一度伝えておくと、中学入学後の「急に難しくなった」という感覚が和らぐことがあります。
比例は「表・式・グラフ」を行き来する
比例の問題では、表から式を作る、式からグラフをかく、グラフから表を読む——と、3つの表し方を行き来します。「増えれば増える」だけでは比例とは言えず、片方が2倍・3倍になると、もう片方も2倍・3倍になることが条件です。表で確かめる習慣が、中学1年の関数につながります。
分数のかけ算・わり算:かける前に約分
分数のわり算は、わる数の分母と分子を入れかえてかけ算にします(理由は分数の教え方で図にしています)。かけ算にしたあと、かける前に約分しておくと、数が小さいまま計算できてミスも減らしやすくなります。
比:「たし算」ではなく「何倍」で考える
「2:3=8:□」を、「2から8は6増えたから、3にも6を足して9」と考える誤りがよく見られます。比は「何倍か」で考えます。2を4倍すると8なので、3も4倍して12。「同じ味のめんつゆを倍の量作るには?」のような場面で、比が「割合をそろえること」だと実感しておくと、この誤りに気づきやすくなります。
卒業前の総点検:中学への持ち物リスト
| 中学に持っていきたい力 | できる | 少し迷う | まだ難しい |
|---|---|---|---|
| 分数・小数の四則計算(約分・通分を含む) | |||
| 割合(もとにする量を見つけて式を立てる) | |||
| 速さ・単位量あたり(1あたりにそろえる) | |||
| 比(何倍かで考える) | |||
| 比例(表で2倍・3倍を確かめる) | |||
| 整数の計算を迷わずできる |
「まだ難しい」が付いた行は、その単元のページや、ひとつ前の学年に戻って確かめます。新しいことを増やすより、穴を少なくして中学へ渡す、という考え方がおすすめです。
6年生修了チェック問題
- 2/3×9/4
答えと考え方
3/2(1と1/2)。かける前に約分:2と4を2で、3と9を3でわって 1×3/1×2=3/2。
- 3/4÷9/8
答えと考え方
2/3。わる数を入れかえて 3/4×8/9。約分して 1×2/1×3=2/3。
- 2:3=8:□
答えと考え方
12。2を4倍すると8なので、3も4倍して12。
- 半径5cmの円の面積は?(円周率3.14)
答えと考え方
78.5cm²。半径×半径×3.14=5×5×3.14=78.5。
- y=3×x で、xが4のときのyは?
答えと考え方
12。3×4=12。表で x が1ふえるごとに y が3ふえる。
- 4×□=18 の□は?
答えと考え方
4.5(9/2)。□=18÷4=4.5。中学では 4x=18、x=9/2 と書く。
- A・B・Cの3人が1列に並ぶ並び方は何通り?
答えと考え方
6通り。先頭が3通り、2番目が2通り、3番目が1通りで 3×2×1=6。
よくある誤答例と、家庭での直し方
何が起きたか:わる数を入れかえずに、そのまま分子どうし・分母どうしをかけています。かけ算とわり算の手順が混ざっています。
家庭での直し方:わり算は「わる数を入れかえて、かけ算にする」をまず書き直してから計算します(3/4×8/9)。答えの見当(9/8は1より少し大きいので、答えは3/4より少し小さい)とも比べます。正しくは2/3。
何が起きたか:2から8は「6増えた」と考えて、3にも6を足しています。比を差(たし算)で考えています。
家庭での直し方:比は「何倍か」で考えます。2を何倍すると8?(4倍)→3も4倍して12。めんつゆと水を2:3で混ぜる場面で、量を倍にすると両方とも倍になることを確かめます。
何が起きたか:5×2×3.14 と、円周の長さの式を使っています。面積と円周の公式が混ざっています。
家庭での直し方:「面積は半径×半径」「円周は直径×3.14」を、図で「中をぬる」「まわりをなぞる」と言い分けて確かめます。単位(cm²とcm)も手がかりになります。
何が起きたか:xが増えるとyも増えるので、比例だと考えています。
家庭での直し方:表をかいて、xが2倍になったときyも2倍になるかを確かめます。x=1でy=3、x=2でy=4なので2倍になっていません。比例のグラフは0を通ることも手がかりになります。
中学の方程式は、「答えを先に決めて、そうなるものを探す」考え方です。買い物で「お釣りの小銭を少なくするには、いくら出せばいい?」と考えるのは、この考え方の練習になります。
6年生になったら、「お釣りが100円玉1枚になるように出すには?」のように、答えを先に決めた問いを出してみる方法があります。□×4=12 の□をさがすのと同じ向きの考え方です。
幼稚園のころから、買い物中に「1000円出すとお釣りはいくら?」と聞くようにしていました。慣れてきてからは「950円のときに1050円出したらお釣りはいくら?」「小銭を少なくするにはどうしたらいい?」まで広げています。
6年生のドリルでは、分数のかけ算・わり算や比、円の面積を含む問題が出ます。持ち物リストで「少し迷う」が付いた単元から確かめてください。
6年生のドリルを開く →確認日: 2026年9月27日。平成29年告示の学習指導要領では、第6学年で文字を用いた式、分数の乗法・除法、比、比例と反比例、円の面積、角柱・円柱の体積、並べ方や組み合わせ方、データの代表値などを扱います。また中学校第1学年では文字式・方程式・比例と反比例(関数)を扱います。家庭では、6年生の単元を「中学の何につながるか」で整理し、卒業前の持ち物リストとして確かめる方法があります。図解と誤答例は、にじゅうまる。運営者による整理です。
まとめ
- 6年生の文字を使った式・比・比例は、中学の方程式・関数の入り口
- □がxに、「ともなって変わる」がy=axに。新しいことが急に始まるのではない
- 比例は表・式・グラフを行き来し、2倍・3倍を表で確かめる
- 比は「何倍か」で。たし算で考えない
- 卒業前は、新しいことより計算の穴を少なくして中学へ
よくある質問
Q1. 6年生で、中学に向けて特に確かめておきたいことは?
分数・小数の四則計算、割合、速さ・単位量あたり、比、比例の5つを、持ち物リストの形で確かめる方法があります。「まだ難しい」が付いた単元は、ひとつ前の学年に戻って確かめます。
Q2. 比の問題で、たし算で考えてしまいます。
2:3=8:□を「6増えたから9」とする誤りはよく見られます。比は「何倍か」で考えます。2を4倍すると8なので、3も4倍して12です。
Q3. 比例かどうかは、どう見分けますか?
表をかいて、片方が2倍・3倍になるともう片方も2倍・3倍になるかを確かめます。「増えれば増える」だけでは比例とは言えません。比例のグラフは0を通るまっすぐな線になります。
Q4. 分数のわり算はなぜひっくり返すのですか?
わられる数とわる数に同じ数をかけても商は変わらないきまりを使うと、わる数を1にでき、わる数を入れかえたものをかける計算と同じになります。
Q5. 速さは6年生で習いますか?
平成29年告示の学習指導要領では、速さは第5学年で単位量あたりの大きさと一緒に扱います。6年生で速さに迷う場合は、5年生の単位量あたりに戻って確かめてみてください。
6年生の問題を、その場で採点しながら練習できます
6年生のドリルをやってみる →