🔢 倍数・約数は小学5年生の単元。言葉が似ていて混同しやすいうえ、直後に学ぶ約分・通分の土台になるため、ここでのつまずきは分数のつまずきに直結します。意味→見つけ方→公倍数・公約数の順に固めましょう。
倍数とは?(意味と見つけ方)
倍数=ある数を1倍、2倍、3倍…した数です。3の倍数なら 3、6、9、12、15…。九九の「3の段」をどこまでも続けていくイメージです。
- 3の倍数:3、6、9、12、15、18…(無限に続く)
- 7の倍数:7、14、21、28、35…
ポイントは2つ。倍数は無限に続くこと、そしてその数自身も倍数に含まれる(3×1=3も3の倍数)こと。なお、小学校では0は倍数に含めずに考えます。
約数とは?(意味と「ペア探し」)
約数=ある数をわり切ることができる数です。12の約数は、12をわり切れる 1、2、3、4、6、12 の6個。
約数の問題で一番多いミスは「見落とし」。防ぐには、かけてその数になるペアで探すのが鉄則です。
1から順に「1×□=12になる?」「2×□は?」と確かめ、ペアの相手も同時に書き出します。ペアの数どうしが近づいてきたら(3と4など)、そこで探し終わりのサイン。1とその数自身を忘れないことも要注意です。
💡 「倍数は かけていく数(無限)、約数は わり切る数(有限)」。この対比で覚えると混同しません。
公倍数と最小公倍数
2つの数に共通する倍数を公倍数、そのうち一番小さいものを最小公倍数といいます。
例:4と6の公倍数は?
4の倍数:4、8、12、16、20、24、28…
6の倍数:6、12、18、24、30…
共通するのは 12、24、36… → 最小公倍数は12
速い見つけ方は、大きい方の数(6)の倍数を順に書き、小さい方の数(4)でわり切れるか確かめる方法です。6→×、12→○。2つ目で見つかりました。公倍数は「最小公倍数の倍数」(12、24、36…)になるので、最小公倍数さえ見つければ全部わかります。
公約数と最大公約数
2つの数に共通する約数を公約数、そのうち一番大きいものを最大公約数といいます。
例:18と24の最大公約数は?
18の約数:1、2、3、6、9、18
24の約数:1、2、3、4、6、8、12、24
共通するのは 1、2、3、6 → 最大公約数は6
速い見つけ方は、小さい方の数(18)の約数を大きい順(18、9、6…)に調べ、大きい方の数(24)をわり切れる最初の数を探す方法。18→×、9→×、6→○で発見です。公約数は「最大公約数の約数」(1、2、3、6)になります。
例題(テストによく出るパターン)
例題1:36の約数をすべて書きましょう。
解き方:ペア探し。1×36、2×18、3×12、4×9、6×6 → 1、2、3、4、6、9、12、18、36(9個)
例題2:8と12の最小公倍数は?
解き方:12の倍数を順に:12(8でわれない)→24(24÷8=3 ○)→ 24
例題3:たて12cm、よこ18cmの長方形の紙から、同じ大きさの正方形をあまりが出ないように切り取ります。できるだけ大きな正方形にするとき、1辺は何cm?
解き方:12と18の両方をわり切れる最大の数=最大公約数 → 6cm(たて2枚×よこ3枚に分けられる)
例題4:駅から、A行きのバスは8分おき、B行きのバスは12分おきに発車します。午前9時に同時に発車したあと、次に同時に発車するのは何時何分?
解き方:8と12の最小公倍数=24分後 → 午前9時24分
文章題の見分け方はシンプルです。「そろえる・同時に・くり返し」なら公倍数、「分ける・等しく切る・あまりなく」なら公約数。問題文のキーワードに印をつけて判断しましょう。
覚えておくと速い!倍数の見分け方
| 倍数 | 見分け方 | 例 |
|---|---|---|
| 2の倍数 | 一の位が 0・2・4・6・8(偶数) | 134 → 一の位4 → ○ |
| 5の倍数 | 一の位が 0 か 5 | 85 → ○ |
| 10の倍数 | 一の位が 0 | 230 → ○ |
| 3の倍数(発展) | 各位の数字の和が3の倍数 | 123 → 1+2+3=6 → ○ |
| 9の倍数(発展) | 各位の数字の和が9の倍数 | 234 → 2+3+4=9 → ○ |
3の倍数・9の倍数の見分け方は小学校の範囲を超える発展内容ですが、知っていると約分のスピードが大きく上がります。興味のある子はぜひ。
いっしょに学ぶ「偶数・奇数」
倍数・約数と同じ単元で、偶数・奇数も学習します。偶数=2の倍数(2でわり切れる整数)、奇数=2でわり切れない整数です。見分け方は一の位を見るだけ:0・2・4・6・8なら偶数、1・3・5・7・9なら奇数。「348は偶数?」→一の位が8だから偶数、と桁数が大きくても一瞬で判定できます。なお、0は2でわり切れる(0÷2=0)ので偶数として扱います。
「偶数+偶数は必ず偶数になる?」「奇数+奇数は?」のようなきまり探しは、テストにも出るうえ、数の性質を考える楽しさを味わえる好問題です。おはじきを2個ずつペアにして「あまるか・あまらないか」で確かめると、低学年の子でも納得できます。
約分・通分とのつながり(ここで効いてくる!)
倍数・約数を学んだ直後、5年生は分数の約分・通分を学びます。実は、約分=分母と分子を最大公約数でわること、通分=分母を最小公倍数にそろえること。たとえば12/18の約分は、12と18の最大公約数6でわって2/3。1/4と1/6の通分は、4と6の最小公倍数12で 3/12と2/12。倍数・約数がスラスラ出てくる子ほど、分数の計算が速く正確になります。詳しくは分数の教え方ガイドをご覧ください。
よくある質問
Q1. 倍数と約数、どっちがどっちか混乱します。
「倍数=かけていく数(無限に続く)」「約数=わり切る数(個数が決まる)」の対比で覚えましょう。3の倍数は3の段の続き、と九九に結びつけるのも有効です。
Q2. 最小公倍数は2つの数をかければいい?
2と3→6のように正しい場合もありますが、4と6は4×6=24ではなく12が最小公倍数。かけ算は「必ず公倍数にはなる」だけで、最小とは限りません。
Q3. 約数の見落としが多いです。
ペア探し(1×12、2×6、3×4)で書き出しましょう。ペアで書けば漏れず、個数の確認もしやすくなります。
Q4. 何年生で習いますか?
小学5年生です。偶数・奇数、公倍数・公約数まで一気に学び、そのまま約分・通分で使います。
まとめ
- 倍数=何倍かした数(無限)、約数=わり切れる数(有限)
- 約数はペア探しで見落としゼロに
- 最小公倍数は「大きい方の倍数を並べて小さい方でわれるか」、最大公約数は「小さい方の約数を大きい順に試す」
- 文章題は「そろえる→公倍数、分ける→公約数」で見分ける
- 約分・通分に直結する単元。ここを固めると分数が得意になる
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